会計監査は、投資家をはじめとしたあらゆる利害関係者の要求に応えるべく、日々バージョンアップが繰り返されております。そして我々監査法人は常に正確な情報をキャッチアップし、ご提供する監査業務に反映することが求められております。
　しかし、近年そうした複雑で多くの手続きが積み重なってきた結果、我々プロフェッショナルが行う監査業務が、クライアント不在のサービスとなっているのではないか、との疑問がありました。
　たとえば、監査水準が年々高度化し、それに対応する作業が増加することは、社会的な要求として当然なことなのですが、その結果、監査スタッフの視点がクライアントが行っている事業の理解よりも、監査調書の作成に向けられているのではないかとの疑問です。
　当監査法人は監査業務のサービスの原点に立ち返り、経営の“主人公”であるクライアントをよく理解し、正しくリスクを認識・把握したうえで本当に必要な高品質な監査を行うことを規準としております。
　また、同様に会計業務支援やコンサルティングサービス等を提供する場合にも、いたずらに分厚い報告書を提供するのを目的とするのではなく、クライアントにとって本当に必要な分析結果やサービスを提供して参ります。我々のコンサルティングサービスは英国の医療制度のGP「General Practitioner（ジェネラル・プラクティショナー）」をイメージしております。すなわち、会社に何かあれば、すぐに相談できる信頼できるかかりつけ医のような存在です。
　私共のスタンスとして、経営者にとって“耳が痛い”指摘や助言であっても、クライアントにとって必要なものである場合には、信念をもって説明していきたいと考えております。
　そうした信念のひとつひとつが、クライアント永続のための、そして社会的インフラとしての私共の存在意義だと考えております。